薄毛に悩んでいる方であれば、飲むミノキシジル、通常「ミノタブ」という名前を聞いたことがあるでしょう。
ミノタブはミノキシジルタブレットの略で、要はミノキシジルをタブレットとして、口から飲むものです。
このミノキシジルの錠剤が、巷ではミノタブと呼ばれています。
今回は、このミノタブについて、その安全性について見ていきたいと思います。
ミノキシジルは飲んでも安全か?
ミノキシジルは「リアップ」など、主に育毛剤で名前を聞く有効成分です。
そのため、ミノキシジルを飲むというのは、少し不安な気持ちにもなるかもしれません。
しかし、まずミノキシジルを口から飲むことについては、ほとんど問題がないと思って大丈夫でしょう。
というのは、ミノキシジルは口から飲む薬として、もともと開発されているからです。
開発だけでなく、薬自体も承認を受けて販売されており「ロニテン(Loniten)」という名前で製薬企業大手「ファイザー」から発売されています。
この成分を口から飲むこと自体はそこまで危険性は高くないのです。
心臓などの循環器に直接作用するので取り扱いに注意
しかし、この薬の働きは血流などにかかわっており、ひいては心臓周辺にも影響を及ぼします。
心臓へ直接ということはありませんが、心臓周辺の筋肉が炎症を起こし痛みを伴うような副作用があります。
この心臓周辺の痛みも、既に報告されている副作用で、直接命に関わってくることはありませんが、痛みが心臓周辺に出たりすると、薬を使っている人間としては非常に不安なことです。
心臓周辺の痛みが出るメカニズムは以下です。
- ミノキシジルが血圧を下げる
- 血圧が下がると、高い位置にある頭に血液が届きにくくなる(血管のポンプの働きが弱くなる)
- 頭部に血流を送るため、心臓のポンプのような動きが早くなり、鼓動自体も早くなる(心臓バクバク)
- 心臓が突然激しく動くと、心臓周辺の筋肉の隙間の膜がより擦れる
- 膜が擦れすぎると炎症が起こり、そこに痛みが伴う
心臓バクバクなどといった症状も、ミノキシジルを服用すると出てきますが、すべてはミノキシジルが持つ血圧を下げる働きに起因しています。
心臓周辺の筋肉の膜で炎症が起こると、たとえミノキシジルの服用をやめても痛みが治まらず、炎症が治まるのを待つしかありません。
このような副作用は5%以上の頻度で発生が確認されており、比較的よく出る副作用で、発生すると服用を一時中断する必要があります。
そういった副作用の発生頻度や詳細を知らずに使ってしまうと、過度に不安に煽られたり、あるいは危険な兆候を見逃してしまう可能性があるので注意が必要です。
必ず守らなければならない1日の容量
ミノキシジルは内服が可能な成分ですが、飲み方や用法をしっかり守って服用しなければいけない薬です。
副作用の管理など、取り扱いが難しいのは前述の通りです。
副作用の管理ほか、絶対に守らなければならないのは1日の服用量です。
ミノキシジルが含まれている内服薬「ロニテン」が承認されたとき、1日の最大許容服用量は100mgとして申請を受理されています。
しかし、本当に100mgを毎日飲み続けることは、絶対におすすめしません。
体の大きさも薬の働きと関わってきており、この100mgはアメリカなどの欧米人でかつその中でも体が比較的大きい人を想定していると考えられます。
(*ロニテンはアメリカで承認を受けている薬です。)
日本人は体格が小さいため、100mgも飲んでしまうと薬の影響が強すぎるでしょう。
海外でもおおよそ1日10mg-40mg程度が、最も効率よく効果を引き出せる容量といわれており、特に高血圧のように体の健康状態に著しく関わるような症状でなければ、毎日大量に飲む必要はありません。
この1日10mg-40mgという容量を目安に飲んだ方がよいでしょう。
また、ミノキシジルのうれしいところは、毎日100mg飲まなくても十分発毛効果が見込める可能性があることです。
自身で飲む場合は、1日10mgから最大でも40mgとしましょう。
また、効果が感じられたら、そこから服用量を落として様子を見ながら服用する方法をおすすします。
なるべく、長くたくさん飲まないようにしましょう。
飲み方にも注意が必要
ミノキシジルは、血流など人体のバイタルにかかわる循環器に作用する薬であり、体に与える影響はなかなか大きいです。
そのため、体を慣らさせながら、薬を服用する方法がおすすめされています。
簡単に言うと、最初はいきなり一気に飲むな、ということです。
例えば、毎日40mgを服用することを検討している場合は、4日目で40mgを服用し、それまでは10mg、20mg、20-30mgと、段階を踏んで増やすことが必要です。
体が少しづつ薬になれて、多く服用しても過剰に反応したり、体にでる影響を抑えるのが目的です。
大体4日間で体に慣らすといわれていますので、4日目に飲みたい1日の最大量を設定し、1日は10mgからスタートして、あとは段階を踏むように飲む容量を増やしていく方法がよいでしょう。
ミノキシジルは飲み方を守れば強い味方
ここまで、ミノキシジルの安全性とその飲み方を解説しました。
結論としては、口から飲むことは問題がなく、あとは使い方や飲み方をしっかり理解しておくことが大事です。
薄毛専門クリニックでは、飲むミノキシジルを処方してくれ、また定期的に医師に通っていれば、医師が副作用などを管理してくれます。
しかし、副作用が出たときに病院へ行くかどうかの判断は、利用者側の問題です。
薄毛の薬ですが、もとは高血圧の薬で、体の重要なバイタルに影響が与えるということをしっかり理解しておき、自分でも体への影響をしっかり管理しておけば、一層安全です。
使い方を守れば、飲むミノキシジル「ミノタブ」は、はっきり言って最強の育毛薬です。
かなり高い確率で発毛するという効果は、多くの口コミや専門のクリニックの報告などからも読み取ることができます。
しっかりと用法を守って、安全にこのミノタブの恩恵を受けましょう。