ビマトプロストは、女性が使うまつ毛育毛剤として有名な「ラティース(Latisse)」という点眼薬の成分名です。
このラティース(Latisse)はまつ毛がグングン伸びると評判で、瞬く間に欧米諸国や日本も含め、世界中で女性に人気のまつ毛育毛剤となりました。
そして今、このビマトプロストを薄毛のための育毛剤として活用している製品があります。
果たしてその効果はどれほどと考えられるのか、見ていきましょう。
初のビマトプロスト入り育毛剤「フォリックスFR10ローション」
おそらく世界でも初めて、育毛剤に女性のまつ毛育毛剤成分「ビマトプロスト」を取り入れたのが、この「フォリックスFR10ローション」です。
まずはこの「フォリックスFR10ローション」の魅力を解明してきましょう。
フォリックスあの大人気育毛剤「ポラリス」の後継ブランド
フォリックスシリーズ自体は、2018年に登場した最新の育毛剤ブランドです。
しかし、このフォリックスはある理由があって開発された新ブランドといわれています。
それが、「ポラリス」育毛剤の販売中止です。
ポラリス育毛剤は、日本でも海外の育毛剤を使っている人には認知度がとても高く、非常に人気だったブランドです。
しかし、突然販売中止となってしまいました。
理由は定かではありませんが、その後に後継品として紹介され始めたのがこの「フォリックス」シリーズです。
ミノキシジルの濃度に合わせたラインナップなどは確かにポラリスと似ており、ポラリスをかなり意識して開発されていることは間違いありません。
また、このフォリックスシリーズを開発したのは、「apphire Healthcare (サフィアヘルスケア)」という、アメリカに拠点を置く製薬会社です。
設立されてまだ日の浅い、新しい会社となっていますが、ポラリスが販売中止になった後に、このポラリス開発に携わっていた人たちが再度この会社を作ったのでは、といわれています。
なぜ会社を変えないといけなければならなかったのか、いろいろ勘ぐってしまうところはありますが、しかし商品の品質ということでいえば、あれだけ人気だったポラリスの後継品としてポラリスに近しい人たちが再度開発しているのであれば、高い効果を期待してよいでしょう。
「フォリックスFR10ローション」の育毛剤としての魅力
フォリックスFR10ローションには、ビマトプロストが含まれていますが、そのほかにもいくつか特徴があります。
まずは、ミノキシジル10%という高濃度ミノキシジルです。
日本のリアップは、最高のミノキシジル濃度が5%のため、この10%というのはなかなか高濃度なミノキシジルです。
フォリックスシリーズのフォリックスFR16クリームにはミノキシジルが16%含まれており、これと比較すると濃度が最高とは言えませんが、それでも高い濃度であることには変わりありません。
濃度が濃い分、副作用に気を付けなければなりませんが、かなり高い確率で効果を期待できるでしょう。
また、そのほかに含まれている成分には、アデノシンやプロシアニジンB2、プロキャピル(PROCAPIL)などがあります。
特に、アデノシンという成分は、ミノキシジルが作用する際に生成されている成分であるといわれており、これは間違いありません。
なぜかミノキシジルは髪の毛がよく生えてきて、アデノシン単体で利用するとそこまで毛が生えてきてこない、という報告はありますが、しかし育毛に貢献する可能性が高い成分ではあります。
また、フォリックスシリーズすべてに共通していますが、成分をより吸収しやすくするために「リポスフィアテクノロジー」というものが導入されています。
これは、成分を肌の細胞と同じような分子サイズと並びに整えることで、より肌から成分を浸透しやすくするという、画期的な技術です。
ポラリスシリーズからこのリポスフィアテクノロジーは活用されており、ポラリスシリーズがあれだけ人気を博した一つの理由に、このリポスフィアテクノロジーがあると考えられています。
含まれている成分も信頼度が高く、また使われている技術も非常に最先端で魅力的なものとなっています。
これが、フォリックスFR10ローションの魅力といえます。
肝心のビマトプロストの効果はどの程度と考えられるか
肝心のビマトプロストの、頭髪の育毛に対する効果はどれほどでしょうか。
フォリックスFR10ローションは2018年末に発売が開始されたばかりで、まだレビューは30件程度しか集まっていません。
そのため、ここからは憶測も含めて、このビマトプロストの効果を考えていきたいと思います。
発毛力はどうか
重要な発毛力、という点ですが、まつ毛を伸ばす育毛剤としては非常に実績が多く、まつ毛が伸びたと感じる人が多くいます。
頭髪とまつ毛は場所が違うため、一概には言い難いですが、頭髪にも効果が出る可能性は十分にあると考えられます。
ミノキシジルも、内服をすることで、頭髪に限らず腕やすねなど、全身の様々な毛が濃くなる症状があります。
毛根があり、そこから毛を成長させていく、という基本的な構成とサイクルは、場所が違っても共通している部分は多くあるかもしれません。
そう考えると、少なくとも発毛効果は「ある」と考えてもよいでしょう。
どれぐらい髪の毛を伸ばしてくれるのか?
頭髪とまつ毛の育毛剤と考えると、やはり頭髪の平均的な長さと、まつ毛の平均的な長さが違うことが気になります。
まつ毛はある程度の長さになると、それ以上すごく長くなるイメージはありません。
実際には抜け落ちていると考えられます。
ヘアサイクルという毛の寿命が、髪の毛と比較すると短いのではないかと考えられます。
そのため、まつ毛育毛剤として成果があったとしても、毛の寿命が長い頭髪の場合は、どれだけそのヘアサイクルを維持して、長く髪の毛を育ててくれるのかは、不明です。
ある程度の発毛効果は期待してよいと思いますが、しっかりと太く長い髪を多く作り出してくれるかどうかは、使ってみなければ未知数です。
AGAに効果はあるのか
男性の8割程度は、このAGA(男性型脱毛症)という症状で薄毛になっていきます。
頭頂部が薄くなっていたり、生え際が後退しきっているのは、このAGAの典型的な症状です。
AGAになると、ヘアサイクルが短くなって、早い段階で抜け落ちてきてしまいます。
そのため、このヘアサイクルを維持することが大切になってきます。
ビマトプロストが、どれほどこの髪の毛のヘアサイクルを維持し、寿命を長くしてくれるのかは、現状では不明確です。
そのため、AGAによる薄毛の進行をしっかりと止め、薄毛を改善してくれるかは不明です。
どんな効果を期待してよいのか?
では、不明な点も多い中で、ビマトプロストに何か期待できることはあるのでしょうか。
一つ考えられることとしては、全体的に髪の毛が増え、薄くなっているところがもう少し濃くなるような効果は、一定見込めるのではないかと思います。
なぜなら、頭髪というのは1万本という非常に大量の毛で構成されており、効果が小さくても頭髪全体の印象に与える影響は少なからずあると思われるからです。
ビマトプロストを使うことで、どれぐらいの長さを維持できるかは不明です。
しかし、全体的に一定の長さを維持したり、短かった産毛のような毛を、もう少し長くする可能性は十分あります。
それを1万本といった大量の頭髪で行った場合、全体的な底上げが行われ、しっかりと長い髪が増えるかどうかは不明ですが、全体的にボリュームアップされることはありえるでしょう。
ビマプロストは頭髪の育毛にはまだまだ未知な成分ですが、上記のような効果は期待ができるかもしれません。